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ワザ研 − リーダー達のワザ研究 −

奮闘するリーダー達には元気がぎっしり。"ワザ研"では裏を取材して、
皆さんの「快適」と「スムーズを支えるリーダー達の物語を取り上げてゆきます。
加古川プラザホテル 岩佐美鈴様
▼ワザ研調査報告 第6回
「地域ホテル婚礼最前線。想いを汲み取る魔力!!」
加古川プラザホテル
岩佐 美鈴
取材:窪一(ホットワイヤー・プロジェクトリーダー)

今、お客様がホテルサービスを値段の<<高い安い>>だけで決めてくると多くの現場で耳にする。もちろん同じエリア内で、さほど違いの無いサービスを利用するなら、誰もがそう比較するだろう。ブライダルプラニングは新郎新婦の想いが先行するイベントだ。ひとつひとつの想いをどのように解決するのか興味があった。
*「お客様に教えてもらえた」加古川プラザのブライダルソフト

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 「よくね、お客様にここはホテルらしくないって言われちゃうんですよ」と語る岩佐さんはブライダルにたずさわって7年目。およそ他のホテルでは断るようなことでも、新郎新婦の想いがわかると、演出側から提案を出してゆくのだそうだ。提案が受け入れられた事が確信にかわると、かぜん忙しくなりますと笑う。

 現職以前までに勤めたブライダルの現場では、お客様の希望をホテルの事情に誘導する技術を植え付けられたとの事。決められた型にはめてゆく。ただ、現場にたつとそうしたホテルの効率と担当するカップルの想いとにジレンマを覚える。

「新郎新婦が担当者に寄せる信頼はすごく高いんです。何か疑問に思うと必ず担当者を呼んで欲しいと口にします。」それは担当者との間に耕された信頼感。そうした当事者がうらやましいと思ったとき、彼女は変わろうと思ったそうだ。

「コミュニケーションを取っているつもりが、ぜんぜんとれていない」ある時、担当したお客様は一貫してオーソドックスな婚礼スタイルを希望。表面的にはその通りだったのだが、最後になって不満を口にされたとの事。「貴方は何もしてくれなかった」−頑張りが徒労に終わるくやしさ。そのメッセージから彼女はホテル側からの一方的な提案の限界を学んだ。

 「お客様がどこに執着されているのか、何にこだわっているのか知るところからはじまりますね。こんなのを喜ぶのじゃないかと勝手に企画してもまずだめですね。お祝いごとでしょ、お客様はよほどのことじゃないと不満を口にはしない」声にならない気持ちを読み解く力、それがないとコミュニケーションは一方的になってしまう。
「理解されていると鵜呑みにしているあいだは、本当の気持ちが見えてこない。それが体で理解できてから、仕事は変わりましたね。」

「必ずお客様の心のどこかにやってみたい想いって、あるものなんですよ」本当に目に見えているだけ?そうなのかな、ブライダルチームの中で私だけでもしつこく掘下げてみても無駄にならない。そう思って接するとこれまでと違うものを感じられる。それは、音楽だったり、お料理だったり、衣装だったり、それをいかに引き出してあげるか、自分がこだわってあげられるかがだけですね。

 お客様と仲良くなる、この人が好きになる。するといろいろしてあげたくなりますよね。そして「想い」をきちんと引き出してあげられると、頑張りがちゃんと実を結ぶ。

*男性のほうがすごいんです。
 加古川プラザホテルはリニューアル後、運営主体が変わってから2年。もちろんブライダルも一から新しいチームでスタートした。彼女がここで手がけた婚礼はこれまで40件程。10人規模のものから100人も集まるものまで内容は様々。「華やかだと思うでしょ。実は雑用ばっかりなんですよ」

 ただ、これから結婚する男性には、もっとブライダルを楽しんで欲しいそうだ。「やはり女性の方が婚礼への想いは強いですし、母娘、そして友人との対話も豊富です。すると意識も高まりますよね」。男性の場合照れもあるし、決まりごとにもうとい場合が多い。ただ、そのために私たちがいるんです。仕組みがわかってくると男性の方があれもこれもと提案が出ることもあるそうだ。

 しかし見えざる障壁も多くある。「両家が一緒になる話でしょ、男性には誰かが気を使っている事をいつか判って欲しいな」私たちの仕事はそんな誰かの負担を少し軽くしてあげる事だったりするんですよ。
 是非積極的に関わって欲しいとの事。これは負担ばかりではなくて、一生一度のエンターティメントの主人公になれる数少ない舞台なのだ。実際、演出に目覚めると随分と個性が光る新郎についても語ってくれた。

*夢見る魔力。
image 「猛烈に仕事が増えましたね」最近手がけた披露宴を振り返った岩佐さんのコメントだ。やりたい事とカップルの想いがうまく重なっている。「もうへとへとなはずなんですけど、お客様が打合せにこられるとテンションあげてシャンとするんです。新しいお客様が来られたらみんな率先して打合せにでますよ」そして話を終えた頃には軽い興奮を覚えるほど元気になっているそうだ。「最近入社した若い二人も先輩に負けず人好き、それとやりたい想いを許してくれる上司がいるから実現しているのですけどね」

 ミッションなんて言葉を使わなくても岩佐さんのチームはお客様大好きなのだ。ここで婚礼にソフト面を求めるカップルの想いは手軽な解決ではない。岩佐さんはそうしたカップルの想いや願い、夢といったものを燃やして、彼らをもてなしている。

* * *

 「どうしたらこのウェディングプラン売れますかね?」ホットワイヤーのネット企画にホテルから問合せが入る。そうした「サービス」が「売れること」が最も大切になってしまってから、ホテルはカップルの夢をひょっとして売上で計ってはいまいか。そして、結果としてくやしい思いをしていないだろうか。

 インタビューを通して岩佐さんの手は表情がとても豊かだった。彼女にブライダルへの想いを汲み取ってもらえる若い二人の幸運を思うと、僕も元気になれた。


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